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映画の創造

​それは人類の「記憶の捏造」だ。 
GEN TAKAHASHI
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GEN TAKAHASHI 監督最新作

無こその存在
あるいは鮎子の人生
Being Nothing: The Life of Ayuko
ワールプレミア上映 
新宿 K's cinema
202588()
2020
料金 1,800円均一 

舞台挨拶
佐久間あゆみ/ディエゴ・マルティーナ/芹沢尚哉
​鈴木千佳子/かめや卓和/近藤善揮/GEN TAKAHASHI監督

●上記限定プレミア上映。
​ 本興行は2026年春  同劇場にて公開予定!
© 2025-2026 GEN TAKAHASHI / 映画の創造
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鮎子------- 魚の名前のテロリスト
計画------- 財務省職員 2000人の皆殺し。

格差社会のドン底に生きる テロリスト志願の貧困女子

国を滅ぼすのは誰なのか?

日本最大の闇を、見えない貧困の日常を通して描く社会派問題作!
 

訪日外国人数3600万人を超え、過去最高を記録した2024年の日本。「美しい風景と物価が安く美味しい料理の天国」だと信じて日本に押し寄せる外国人観光客。この国が末期的な「貧困大国」だと知らないまま。日本国民の多くは外食や旅行もままならならず、度重なる政府の徴税政策によって、終わりなき貧困世界に放置されたままだ。

2025年現在、日本国民の相対的貧困の基準は世帯年収127万円とされ、相対的貧困率は15.7%に達している。日本人口の6人に1人、実に約2000万人が貧困基準以下の生活に苦しんでいる。

 本作映画『無こその存在 あるいは鮎子の人生』は、貧困の元凶・財務省職員の暗殺を夢想する、テロリスト未満の若い女・鮎子と、彼女を助ける謎のイタリア人の眼を通して描く、重大な社会派問題作である。

 

いま、日本を解体へと導く者は誰なのか?この映画は観客にその問いを突きつける。

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物 語

 24歳の天海鮎子(佐久間あゆみ)は、マッチングアプリで恋活・婚活を偽装する詐欺犯罪者だ。共犯者は、1年前にアプリで出会い「友達でも男女関係でもないテロの同志」となった山口音也(芹沢尚哉)。2人は「財務省本省職員2000人の皆殺し」を計画しながら、銃器の入手ルートさえ見つけられないまま、マッチング詐欺を続けていた。

 ある日、2人は新宿歌舞伎町で身分偽装捜査の佐々木刑事(天蝶二)らに摘発される。音也は現行犯逮捕されたが鮎子は逃走。

そこに居合わせた外国人ツアーガイドの通称レオ(ディエゴ・マルティーナ)は、警察に追われる鮎子を黙って助ける。

 レオは鮎子たちのテロの計画を知って重要指名手配中のテロリスト・春木万次郎(近藤善揮)を紹介する。だが春木は、鮎子のテロ計画を子供の遊びだと一蹴する。春木もレオも、鮎子にテロの不毛を説こうとしていたのだ。​

 やがて鮎子は、財務官僚刺殺計画を実行するべく、包丁1本だけを凶器に、単身で財務省本庁舎に向かう。

 だが、鮎子が凶行に及ぼうとした瞬間、予想外の出来事が起きた。  ( 上映時間:99分)

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​プロダクション・ノート

予算ゼロ!スタッフ・ゼロ!機材ゼロ!

 本作は、ゼロ予算、スタッフは監督以外に存在せず、照明等の機材もなく、全編、監督私物のiPhone1台だけで撮影された。俳優部も主演の佐久間あゆみを筆頭に、全員が「成功報酬型参加」で、交通費、衣装・小道具に至るまで、すべて自己負担の持ち込みという究極のインディーズ映画製作に臨んだ。

 本作クレジット・タイトルには「撮影/編集 ジョニー・ストライク」「美術 林天外」等の複数のスタッフ名が登場するが、いずれも架空の人物名で、撮影・編集・録音は監督ひとりでの作業だ。この理由について監督は「オープニングのショットに、俳優名だけではなくスタッフ・クレジットも記載することは、国際的にも映画の一種の文法のようなものだから、観客も映像だけで始まる映画には違和感を覚える。映画の文法にならえば、映像と組み合わせる文字情報として、こうした実在しないスタッフが必要になる」と解説する。近年のインディーズ系映画では、このような架空スタッフが登場する例は珍しくない。国際映画界でもスティーヴン・ソダバーグ監督などが自ら撮影・編集を手掛けながら架空の人物名でクレジットしている。

 

1台のiPhone手持ち撮影だから可能な映像

 2025年1月14日から3月4日のクランク・アップまで、本作は延べ1か月半、全25日間で撮影された。

 歌舞伎町、都庁前の雑踏、地下鉄車内、財務省前、羽田空港等でのロケーション撮影が多用されている。これは監督自身が手持ちのiPhoneで、撮影用の付帯機材(照明や三脚)がない状況で撮影しているからこそ実現した。監督は「観光客のスマートフォンでの撮影と同じで、結果としてこれが映画のための撮影だったとしても不法行為にはあたらない。仮にロケ先が無断撮影で訴えてくれたら宣伝になっていい」と述べていた。

奇跡的な映像の数々

 鮎子が団地を走る本編冒頭のスローモーション・カットは、武蔵村山市議会・天目石要一郎議員の協力により、同市公営団地前の歩道で撮影された。小松刑事役で出演した松島好希が自家用車を運転しながら、鮎子の疾走と並走させ、助手席の監督が手持ちのiPhoneで撮影している。まるで専門機材を使って撮影されたような美しいショットだが、それよりも驚くべきことは、広大な団地の隅々まで、誰ひとり、人影が映っていない。背景の天空は雲ひとつない青空で、あまりにも見事な冒頭のワンカットシーンが撮影初日の1番目に撮られたことで、監督と俳優たちは作品の手応えを実感した。

 また、鮎子が歌舞伎町で出会う謎のイタリア人・レオに連れられてタクシーで逃走する長回しのワンカットは、実際に新宿歌舞伎町から赤坂に向かう道で、本作協力の「コンドルタクシー」を実走して撮影された。この長いカットでも、リア・ウインドウから遠ざかる繁華街の風景に、通行人や特定可能な車両が一切映っていない。合成ではなくテイク1回で撮影された、奇跡としか言いようのないカットだ。

 このタクシーは、後の鮎子がフライドチキンを頬張るシーンに登場するタクシー運転手役・かめや卓和が巧みな運転技術で歌舞伎町からのワン・カット撮影を可能にした。同氏は実際にコンドルタクシーで運転業務もしているベテラン俳優で、鮎子と会話するシーンも自ら運転する車内で演じている。

  

「財務省解体デモ」前日に撮影

 鮎子が財務官僚刺殺テロに向かうライマックス・シーンでは、実際の財務省庁舎の前でもロケが行われた。この撮影当日には、その2日後に大きなニュースとなった数千人規模の「財務省解体デモ」の最初のデモ隊が拡声器で活動を開始していた。鮎子が見つめる財務省の通用口は実際の庁舎前で、直後、鮎子が凶行に走るシーンは渋谷の路上で撮影されている。

 このシーンに「財務省官僚」役で出演している平山哲光氏は中央省庁の特命業務に関わる経歴の持ち主である。

 

天才ミュージシャン・村上純のオリジナル映画音楽

 音楽の数々は、これまでGEN TAKAHASHI(旧監督名義・高橋玄)監督作品のほぼ全作でオリジナル音楽を手掛けた村上純のアーカイブから、俳優と同じく成功報酬型参加として提供されたものだ。すべて監督の過去作で使用された音楽の再利用となるが、この手法は「村上の音楽は固有の映画だけではなく、クラッシック曲と同じだ」とする監督の理念で、村上作曲作品はひとつの映画に対してだけではなく、GEN監督の複数の映画で使われている。

製 作

 

プロダクション・ユニット  映画の創造

2024年に発足した映画製作専門の協同組合。

監督GEN TAKAHASHIを中心に、映画プロデューサー以下、エンターテインメント業界、実業界に至る匿名組合員が、映画1作品単位で成功報酬方式により参加することで、野心的な映画の創造を事業化するシステム。本作はその第1作となる。

 

音楽  村上 純 

作曲家、音楽プロデューサー。映画音楽代表曲に『ポチの告白』『ゼウスの法廷』『GOTH』(サウンドトラック発売)、『陽光桜-YOKO THE CHERRY BLOSSOM-』『名もなき絆』など、高橋玄(GEN TAKAHASHI)監督作品で多くの作曲を担当。

​公式ウェブサイト https://jun-murakami.com/

 

監督・脚本・撮影・編集  GEN TAKAHASHI

 1965年12月4日 東京新宿区西大久保生まれ。映画監督、プロデューサー、作家。

 祖父は東映動画の創立者で日本アニメーション映画のパイオニア・藪下泰司監督(『白蛇伝』『安寿と厨子王丸』『西遊記』等)。 

 東映東京撮影所の装飾助手として松田優作監督・主演『ア・ホ-マンス』でキャリアをスタートさせ、1992年に『心臓抜き』で劇場映画監督デビュー(日本映画監督協会新人賞ノミネート)。

 監督代表作に、国立映画アーカイブに収蔵された文化庁文化財映画『ポチの告白』(ニューヨーク日本映画祭観客人気投票2位、日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞、2009年日本映画代表シナリオ年鑑選出)、『CHARON(カロン)』(ゆうばり国際ファンタスティック映画祭ファンタランド大賞受賞、マンハイム=ハイデルベルグ国際映画祭コンペティション招待他)、100万部ベストセラーの映画化『GOTH』(原作 乙一/角川映画)、文化庁文化芸術振興基金助成終戦70周年記念映画『陽光桜-YOKO THE CHERRY BLOSSOM-』(2015年)等があり、いずれも欧米他国際市場で公開されている。

 2020年3月、脳梗塞後遺症で右半身感覚障害となるが、すべてiPhone1台、ゼロ予算、ノースタッフで撮影する「ワン・オペレーション映画」プロジェクトをスタート。『新章』『静かなる国』(2020)、『名もなき絆』(2021年モントリオール国際インディペンデント映画祭選出)、『カニの夢を見る』(2022年)を連作。

本作『無こその存在、あるいは鮎子の人生』は3年ぶりの劇場公開映画。財務省を標的にする、2025年で最も危険な日本映画である。

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キャスト

 

天海鮎子 佐久間あゆみ

レオナルド・コロンボ ディエゴ・マルティーナ

山口音也 芹沢尚哉

 

吉川刑事 鈴木千佳子

小松刑事 松島好希 

タクシー運転手 かめや卓和

外国人観光客

GIUSEPPE BERERDINO

KO IWASAKI

ENRICO AVALLE 

雨宮みき

 

強盗被害者 平本光司

ウィル  成瀬圭人 ( 声 ポンタ)

財務省官僚 AKIHIRO YOSHIMOTO / 平山哲光

佐々木刑事 天 蝶二

春木万次郎 近藤善揮

 

プロダクション・ユニット 映画の創造

製作総指揮 高橋玄

原作 夏川文明 『無こその存在、あるいは鮎子の人生』

 

引用書籍 ユヴァル・ノア・ハラリ

『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』(河出書房新社)

 

音楽 村上純

 

撮影 / 編集 ジョニー・ストライク

 

美術 林天外

 

録音 深田量子

 

音響効果 スタジオ・ピュアハウス

 

 協力  株式会社ロハスプロダクションズ / めぐみ千尋 / 浅生マサヒロ

  人形町 三日月座/柏原寛司

  天目石要一郎 / 新田俊郎

  赤坂 燕三 野内麻未 / 赤坂 山ね家 / 台湾料理 東栄

  HAIR ART LA SEIYA / CONDOR TAXI

 

監督 / 脚本 GEN TAKAHASHI

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